yonige 日本武道館 「一本」②
音楽、そしてファンに対するyonigeのまっすぐな思いが伝わってくる、そんな素晴らしいライブでした。
〈セトリ〉
1.リボルバー
2.our time city
3.最終回
4.顔で虫が死ぬ
5.2月の水槽
6.バッドエンド週末
7.アボカド
8.センチメンタルシスター
9.悲しみはいつもの中
10.ワンルーム
11.往生際
12.どうでもよくなる
13.沙希
15.ベランダ
16.しがないふたり
17.最愛の恋人たち
18.トラック
19.さよならアイデンティティー
20.春の嵐
en
21.さよならプリズナー
22.さよならバイバイ
開演の19時ぴったりに電気が消え、「リボルバー」から始まった今ライブ。
「日々は染まっていった」というフレーズが出てこずに首を傾げている牛丸さんの姿に、初武道館の感慨や緊張感を深読みして、勝手に心を揺さぶられていました。
「永遠みたいな面した後 二人は別々の夢を見る」というリボルバーの歌詞は、特にお気に入りのフレーズなので、一曲目から満足感がすごかったです。
その後は、四曲目の最中にドラムの椅子が破損するハプニングによって急遽ごっきん姉さんが場を繋ぎましたが、基本的にはMCなしで進行しました。
「2月の水槽」では、舞台が水槽風の照明に囲まれ、とても幻想的な光景を目にすることが出来ました。
「アボカド」を出し惜しみなく七曲目に持ってくるところも良いと思いました。
「沙希」ではミラーボールが回り、色とりどりの鮮やかな証明が場内を照らしました。
今ライブで一番印象的だった曲が、この「さよならアイデンティティ」です。
「もう少しだけ歌って帰ります。」という、牛丸さんの控えめで静かな曲紹介から、小さく息を吸い込んで、力強いアカペラでの歌い出しは、本当に心が震えました。
「春の嵐」の紙吹雪も綺麗だったなあ。
アンコールは、さよなら縛りで二曲。「これが最後の一曲になります。」などというアナウンスもなく、自然な流れであっさりと終演を迎えました。
二人の長く深いお辞儀に、私たちは拍手で応えましたが、その思いは届いていたでしょうか。二時間の中のほんと一場面でしたが、あの瞬間にメンバーとファンの思いが通じあっていたら素敵だなと思います。
全体としてyonigeの曲は曲調が比較的穏やかなので、大騒ぎして盛り上がるような雰囲気はないのですが、ファン一人一人がステージ上のメンバーを見つめ、体でリズムをとりながら歌声に聞き入っている光景は、一体感のあるものでした。
武道館だからといって何か特別なことをするわけではないけれど、その演奏や歌声の熱量だけで十分満足できる、そんな素敵な二時間でした。
最高のライブをありがとう!